かつて、当ブログで中国においての銀行キャッシュカードの作り方であったり関連の投稿を何度もしたことがあります。
私・増山はこれまで中国のいろんな地域のいろんな銀行に行って、いろんなでまかせを並べながら銀行口座を開設しまくってきました。
持っている中国のキャッシュカードは軽く30枚を超えています。
なぜ今までいろんな面倒なことをしてまで、口座を作り続けたのか。
それは簡単なことで、中国の銀行口座にある人民元を日本円(時には香港ドル)に両替してそれでビジネス資金に使ったり買物に使う必要があったからです。
少なくとも昨年2017年までは、キャッシュカード1枚あたり1日あたり1万元(約17万円)・年度(1~12月までの累積)10万元(約170万円)引き出すことができていました。
仮に30枚をフル活用したとすれば、約5000万円相当の人民元を日本円に替えることができていました。
しかし、昨年末に中国の政府機関である国家外滙管理局からの1つの通知で全てを覆されます。
中国語の文書なのでざっくり訳すと、
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- 個人が境内(中国大陸内)の銀行カードを使って、境外(海外、香港・マカオ・台湾を含む)において本人名義の銀行カードを使って、年度10万人民元を超えてはならない。年度限度額を超えた場合、本年および次の年まで境外で現金を引き出すことができない
- 外滙局は毎日境外で銀行カードを使って引き出したリストを金融機関に向けて発送し、遅くとも当日の北京時間17時までにブラックリストは金融機関へ送られる
(中略)
本通知は2018年1月1日から実施する。
ということで、1人あたり年間10万元までの引出規制がかかり、超過した場合は次の年(の12月31日まで)引出制限がかかることとなりました。
特に中国人留学生は大ピンチ!?対策は!
そうなると、増山も結構困りますが、中国国外で生活する中国人留学生などは大ピンチですね。
単純に日本円で年間170万円とすると、1ヶ月あたり14万円ほどしか仕送りから生活費に回せません。必死にアルバイトでもして日本円を稼ぐしかないのでしょうか。
私が考えつく中でいくつかの対応策があります。
- 他人名義のキャッシュカードを使う(枠が増えるし、普通の中国人なら使ってきそうな方法ですが、違法です)
- 他人を偽る(1と同じようなことに見えますが、これは中国人向けではないですが、外国人なら他人格を演じる方法があります。これは私自身銀行口座開設制限の突破で使ったことがありますが、詳細についt、ゴホッゴホッ)
- 闇両替or個人間取引(闇両替については私自身は使ったことがないですが、よく使われていると聞きますが規制が強化されています。個人間取引は誰か日本の銀行口座を持っている必要がありますね)
- マネーロンダリング(ブラックに近いグレーなので細かくは書けませんが、ヒントだけ書くと現金化)
3の個人間取引はまだ良しとしても、ほかはやらないことを強くオススメします。
(閲覧された方自身が実行しても、増山は責任を負いません。各自ご自身の責任で判断してください)
現時点では”ホワイト”な銀聯カードを使った買物消費
中国・大連から帰国して3年以上経つのに一度もやったことがなく、政府機関からのリリース直後には思いついていなかったのですが、私の妻が10万元制限は困るので何か良い方法がないかを聞かれて考えついた(といってもとっくに気づいていた方もいるでしょうが)方法が、
銀聯カード(中国の銀行の普通のキャッシュカード)を使って日本で消費する
という方法です。
恥ずかしながら、銀聯カードが日本のいろんな店で使えるということは知っていましたが、銀聯ブランドのクレジットカードしか使えないと思っていました。
そこで、日本に来たことがある中国人や、かつて中国に住み仕事していた日本人に使えるか聞いたら「使えますよ」「使ってます」と答えが返ってきました。
さっそく、私が持っている
こんなキャッシュカードを使って、銀聯カードマークのあるお店のレジで、
「ぎ、銀聯カード使えます?」
と聞いたら使えますと言われたので使ってきました。
そして、普通に成功しました。
この換算レートですが、中国銀聯が定めている公定レートに基いています。
銀聯レートは、中国银联汇率 – 日元/人民币 で確認することができます。
レートは現時点では月曜日~金曜日までの北京時間16:30(日本時間17:30)に改定されます。
(以前は平日の北京時間11時に改定されていましたが、最近は夕方になっているようです)
土曜日・日曜日・中国の祝日に関しては前営業日(平日)の改定後レートがそのまま継承されます。
銀聯カードは日本のどこのお店で使える?
といっても日本の全てのお店で銀聯カードが使えるわけでは当然ありません。
銀聯カードの加盟店で使うことができます。
東京・大阪の一部の百貨店、マツモトキヨシ・コクミンドラッグといったドラッグストア、ヨドバシカメラ・ビックカメラ・ヤマダ電機などの家電量販店、ユニクロ・無印良品・洋服の青山などの衣料品店、かに道楽・かっぱ寿司などのレストラン
などで使えるようです。
これらの系列全店舗で対応していない場合があるので、銀聯マークがあるか確認しましょう。
上のUnion Pay银联マークがあるお店で利用可能ですが、下の仅受理信用卡と書いてある店舗は銀聯のクレジットカードのみの対応で、普通のデビットカードでは決済できません。
以前、日本国内発行の銀聯クレジットカードで決済したことがありますが、デビットカードにおいても、6桁の暗証番号(通常は銀行のATM引出暗証番号)の入力に加え、サインも必要となるので、少し手間がかかるようです。
今のところ、このような銀聯カードを使った年間消費に制限はないようなので(といっても来年以降こっちにも規制がかかる可能性はありますが…)、しばらくは10万元以内の現金引き出しと銀聯カードを使った買物で増山は何とか生きていけそうですが…。
1日あたりの決済限度額は皆様が持っているキャッシュカードの発行銀行規定またはご自身で定めている決済限度額に基づきますので、詳しくは銀行に聞くか銀行のインターネットバンキングやアプリから設定を調整してください。